北海道の家づくりデータベース
旭川エリア版(上川・留萌・宗谷)
2026年(令和8年)4月5日(日曜日)

キクザワ(恵庭市)が設計・施工した店舗併用住宅「理容ノ高田」(岩見沢市栗沢町北幸穂92ー5)がHOKKAIDO WOOD BUILDING(以下HWB)の認定を受け、登録証の交付式が9月11日に現地で行われた。
HWBは、道が道産木材製品の認知度向上と利用拡大を目的に推進するもので、道産木材製品を使用した建築物を登録し、施設内に木製の登録証を掲示することなどを通じてその魅力を広く発信するプロジェクト。9月20日時点で98件が登録されているが、その多くはゼネコンや大手ハウスメーカーなどが施工した大型施設や特殊建築であり、今後は地域工務店の施工事例も増えていくことが期待されている。今回は96件目にあたり、空知管内では4件目。
交付式は、空知総合振興局の鷲尾享局長が施主の高田拓明さんに木製登録証、キクザワの菊澤里志社長に紙製登録証を授与した。鷲尾氏は、「道南杉などがふんだんに使われていて温もりのある心地良い空間であり、CO2削減にも効果がある」と建物について述べ、「これからも道産材の認知に努めていくので、ご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
菊澤氏はあいさつの中で、道産材は割高だったため、建築業者は「高いから使わない」、製材業者は「使われないから製材しない」と堂々巡りが続いていたが、「今は環境への配慮などから状況が変わってきた」と説明し、「道産材は寸法精度と乾燥率が高く、施工もしやすい」とメリットを強調した。
理容ノ高田は、延床面積128・37㎡の2階建で、2023年10月に完成。構造材に道南杉や道産針葉樹合板、内装材に道産のナラ無垢フローリングなどをそれぞれ使用し、外壁に道南杉板を貼った。HWBの推奨基準の一つ「16㎥以上の道産材使用」を満たしている。
理容師の高田さんは、独立を機に故郷の栗沢町にUターンして開業。理容室は自宅を兼ね、妻と2歳の息子と暮らしている。家づくりについて、「作り手の顔が見えるところに頼みたいと思い、自社大工のいる建築会社を探している中でキクザワさんに出会った」と振り返り、「木を使った暖かい空間で、外観も木の家にしたかった」と話す。
道南杉の木外壁とサインポールが目を引く外観は、「国道に面しているので、車で通り掛かって興味を持ち、理容室だと分かってお客さんになった人もいる」という。また、キクザワで家を建てたOBの人たちが、同社のホームページで知って顧客として訪れてくれたことも。木の香りがする店内は、心身ともにリラックスできる。

高田さん(左)と鷲尾局長
HWBの登録基準は、①国内の戸建住宅以外の建築物(店舗・事務所兼用は可)②原則として構造材や内装材、外装材に道産木材製品を使用し、PR効果が高い③原則19年4月以降に竣工――の3点。この基準と違っても別途協議することがある。
また、推奨基準のいずれかを満たすと木製登録証を交付する。推奨基準は、道産木材製品の使用について①延床面積1㎡当たり0・1㎥以上、または全体で16㎥以上②内装材、外装材のみの場合は5㎥以上、または80㎡以上③構造材や内装材、外装材としてとくに効果的に使用――の3点。
建築主、設計者、施工者、PPP事業等における代表事業者のいずれかが登録届出を行い、道産木材製品のブランド名称「HOKKAIDO WOOD」メンバーに登録することが要件となる。