北海道の家づくりデータベース
室蘭エリア版(胆振・日高)
2026年(令和8年)4月7日(火曜日)

1989年、積水化学工業に入社。2017年から初めて支店長になった東京セキスイハイムの山梨支店で、受注、営業利益ともに過去最高の成績を残し、地域シェアナンバーワンに導いた。
「非常に高いマインドのメンバーがそろっていたので、チームとしてベクトルを合わせて一丸で取り組むことができた」と振り返り、甲斐の国、武田信玄の名言「人は城~」を座右の銘に挙げる。
セキスイハイム東北の仙台支店でも厳しい状況から黒字化を果たし、福島支店長などを経て今回、北海道セキスイハイムの代表取締役社長と北海道セキスイファミエスの代表取締役に。さらに住宅市況が厳しく冷え込むエリアのテコ入れを託された。「最終的には人がすべて。北海道でもそこを大事にしていきたい」。
1月1日に着任し、精力的に各所の年明けの集まりに顔を出す中で、本道の状況については十分に耳にしている。とくに同社が近年力を注いできた建売住宅の市場は昨年、大きく落ち込み、札幌市内には多くのメーカー、ビルダーの在庫があふれている。同社も早急に在庫を減らし、新たに厳選した土地を仕入れるサイクルを回していく必要がある。
「帯広や旭川、道南など地方は比較的堅調なので、そこをベースとして札幌をどこまで回復させられるか。いまはなんとか耐え忍びながら、無駄をそぎ落として利益を出せる体質を作り上げていく。そこから上向いていければ」と浮上への道筋を描く。
新築市場が厳しい中で、受注、利益ともに好調なリフォームをさらに伸ばしていくことも重要な戦略の一つ。リフォーム部門であるセキスイファミエスの営業に人材をシフトしており、「1年で20%は売上を伸ばしたい」と目標を掲げる。営業経験の少ない人材も早期に戦力化して、OB顧客からの受注を目指していくほか、OB顧客以外の在来工法住宅のリフォーム受注も増やしていきたい考えだ。
道内に2万7000世帯のOB顧客がいるのが同社の大きな強み。外壁の塗り替えや屋根の補修といったメンテナンスだけでなく、伸びしろである内装のリノベーションも増やしていくため、インテリアコーディネーターなどの体制も充実させる。また、セキスイファミエスの事務所に併設されているリフォームショールームを増床リニューアル予定。さらに新築では6月にSTVハウジングプラザ宮の沢会場に「ハイムギャラリーパーク」をオープンする。
同社の住宅の特長である鉄骨造の構造の安全性や、太陽光発電、蓄電、HEMSが一体となった「スマート&レジリエンス」の性能を実感してもらえるようなモデルハウスになるという。もちろん、原点回帰として工場見学という他社にない独自の強みも最大限に生かしていく。
一方、課題は近年、急速に進んでいる寒冷地の断熱性能競争への対応。そのために寒冷地向けの商品開発を担っている北方住文化研究所の機能を1月1日の機構改革で積水化学工業住宅カンパニーの開発統括部に移管し、「北海道開発室」を新設。開発をさらに加速していく。東北など道外の寒冷地も含めてスケールメリットを訴求しつつ、これまで通り北海道のための商品開発を行っていく。
北海道勤務は初めてで、旅行に来たのも一度だけ。「鉄道好きなので、ローカル線に乗って温泉に行けたら。そんな時間が作れるように頑張りたい」と笑顔を見せる。58歳。