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小川三夫棟梁 対談講演会

小川三夫棟梁 対談講演会

大工育成「3年間は仕事に浸る」

全国削ろう会北海道いわみざわ大会では市内の別会場で10月15日、鵤(いかるが)工舎(栃木県塩谷町)の小川三夫棟梁による対談講演会が開催された。
小川棟梁は法隆寺宮大工の西岡常一氏の内弟子で、数々の社寺建築を手掛けてきた日本屈指の宮大工。2003年に国の「現代の名工」に選ばれている。

対談は大工ネットワーク北海道代表の船田慎人棟梁と武部建設入社5年目の若手大工、柳原万智子氏が参加し、「大工の弟子育成」などをテーマに話し合った。
小川棟梁は「執念でものを作ると出来上がりに何かしらの不満が残る。その不満がもっと良いものを作ろうとすることにつながる」と話し、「そうした執念のものづくりは教えることができない。弟子が感じとるもので、日常が厳しいほどそれに気づく気がする」と自身の弟子時代を振り返りながら語った。

柳原氏が「現代のスタイルに合わせて良い大工が育っていくには?」と尋ねると、小川棟梁は「それは難しい問題」と前置きしながら、「今の皆さんは仕事が終わった後は自由に過ごしているが、家に帰ったら刃物を研ぐこと。大工修行を始めて3年ほどは寝ても覚めても仕事に浸る方が良いと思う」と促した。

また、若手を指導する立場にある船田棟梁は、何も教わらず見て覚えるという昔ながらのやり方について、「今の環境では無理なのではと思う。ただ一から十まで説明することはしない。まず考えてほしいという気持ちがある」と話した。小川棟梁は「弟子が船田さんのようになりたいと思わせればいい。そうなれば、何も言わなくてもついてくる」とエールを送った。

司会者から「大工を辞めたいと思ったことはあるか」の質問には、船田棟梁は「何度もあるが、この仕事が好きというほうが勝っている」ときっぱり。柳原氏は「私は思ったことはないが、辞める人は大工が嫌なのか、会社が嫌なのか。人間関係や制度の問題など会社が理由で辞めていく人を減らせれば」と話した。

小川棟梁は「弟子が辞めないように、こちらも一生懸命に仕事すること」と、職人の姿勢を見せることによって弟子が育つ大切さを説いた。

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