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本紙記事から選んだ2024年の10大トピックス

本紙記事から選んだ2024年の10大トピックス

本道の住宅・不動産業界 この1年を振り返る

震災で幕を開けた2024年。道内住宅・不動産業界にとっても多難の一年だった。いわゆる「2024年問題」の影響で輸送費や人件費が上昇、そこに円安が追い打ちをかけて建築資材価格が高騰。一方で道民の可処分所得は上がらず、住宅購入に手が届かない。注文住宅だけでなく分譲戸建・マンションの着工が冷え込み、全道の新設住宅着工戸数は3年連続の3万戸割れがほぼ確実な情勢だ。来年4月の省エネ基準適合義務化や4号特例縮小を控え、業界はさらに大きな変化を迫られている。本紙の1年間の記事から10のトピックスを振り返る。

TOPICS 1

省エネ基準適合 準備不足に不安 工務店支援体制の構築急務

来年4月から、すべての建築物に対して省エネ基準への適合が義務化される。従来は大規模、中規模の非住宅建築物に限定されていたが、改正により延床面積200㎡以下の平屋(新3号建築物)を含め原則すべての建築物が対象となり、住宅業界全体で省エネ基準適合への対応が求められる。
省エネ基準への適合を確認するには「エネルギー消費性能適合判定(省エネ適判)」を受ける他、仕様基準に適合させる、住宅性能評価を受ける、長期優良住宅認定または長期使用構造等の確認を受けるなどの方法がある。ただ、内容を十分に理解し実務体制の準備が整っている工務店は限られているのが現状だ。
省エネ計算を設計事務所などに外注する場合も「いつも意匠設計を頼んでいる設計事務所に頼めば省エネ計算もやってもらえるだろう」と漠然と考えている住宅会社は要注意だ。住宅の省エネ計算をやったことがない設計事務所も少なくない上に、小規模な個人事務所では省エネ計算まで手が回らないことも十分に考えられる。信頼できる相談先を確保しておくことが重要と言える。
(11月30日号)

TOPICS 2

4号特例縮小 検査機関の懸念は 改正法施行日またぐ着工ケースを警戒

来年4月から省エネ基準適合義務化に加え、4号特例の見直しが行われる。2階建の木造住宅の建築確認申請でこれまで省略されていた構造関係規定などの審査が必須となり、ここにエネルギー消費性能適合性判定(省エネ適判)が加わる。煩雑化する手続きへの準備に追われている道建築指導課、特定行政庁、限定特定行政庁、民間の指定確認検査機関を取材した。
最も変化が大きいのはこれまで建築確認が不要だった都市計画区域外などの地域。これまで不要だったさまざまな図書の提出を求められる。 また、それ以外の地域でも構造関係規定等の図書と省エネ関連の図書が審査に加わり、作業量は増加するため、審査時間の増加が予想されている。
審査側が最も警戒しているのは施行日をまたぐ着工のケースだ。確認済証は3月交付で着工は4月1日以降という場合、確認申請は改正法施行前の基準で審査されるが、完了検査は改正後の基準に則って行われる。このため、3月中に確認済証が交付された場合は3月着工、4月着工なら確認も4月とするように審査側は強く勧めている。
(11月15日号)

TOPICS 3

戸建注文8530戸 初の1万戸割れ 速報2023全道建築確認ランキングTOP3

北海道住宅通信社は2023年に道内で建築確認を得た戸建注文住宅、戸建建売住宅、賃貸アパート、賃貸マンションの施工者別の建築確認戸(棟)数を集計し、速報ランキングをまとめた。
2023年に道内で建築確認を得た戸建注文住宅は8530戸で前年より1505戸減少。当社が建築確認ランキングの集計を始めた04年以降で最少となり、初めて1万戸を割った。
1位は一条工務店の848戸。3年連続で800戸を超え、8年連続の首位となった。2位はロゴスホームで425戸。3位は北海道セキスイハイムで387戸。
戸建建売住宅の年間確認戸数は1730戸で前年より701戸減少。18年以来5年ぶりに1800戸を下回った。1位は札証物産で165戸。2位は前年3位のジョンソンホームズで152戸。3位は東栄住宅で89戸。
賃貸アパートの年間確認棟数は541棟。最も確認棟数が多かったのは大東建託で51棟。賃貸マンションの年間確認棟数は607棟で、最も確認棟数が多かったのはサン建築設計の79棟。
(4月30日号)

TOPICS 4

GX志向型に160万円を

政府は11月29日、2024年度補正予算案を閣議決定した。この中で、ZEH水準を大きく上回る省エネ住宅区分を新設する「子育てグリーン住宅支援事業」が盛り込まれた。現行の子育てエコホーム支援事業の後継で、新築とリフォームが対象。
この上位区分は「GX志向型住宅」といい、すべての世帯を対象に1戸当たり160万円を補助する。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、住宅の省エネ化の支援を強化する。この他、現行事業の先進的窓リノベ事業、給湯省エネ事業、賃貸集合給湯省エネ事業は継続する。
(12月15日号)

TOPICS 5

4号見直しでリフォームも

4号特例見直しは、新築だけでなく大規模な修繕・模様替も対象に含まれる。一般的にいうフルリフォームやスケルトンリフォームは増築、改築や大規模の修繕・模様替にあたるため建築確認手続きが必要になり、さらに都市計画区域外など一部の地域を除いては構造関係規定と省エネ基準関連の図書の提出も必要になる。
一方、国土交通省は、屋根や外壁、床、階段に関し、主要構造部の一種以上をその半分を超えて改修しても大規模の修繕・模様替には該当しないケースをまとめホームページで公開した。
(10月30日号)

TOPICS 6

注文請負額が680万円増

北海道住宅通信社は、道内で主に新築戸建住宅を手掛ける工務店を対象に、2023年の業績や経営環境、労務状況に関する無記名のアンケート調査を行い、87社から回答を得た(回答率58%)。
市況を象徴するのは戸建注文住宅1戸あたりの平均的な請負額や坪単価を聞いた設問で、高価格化が急激に進んでいる。
平均請負額は「3000万円以上、3500万円未満」とする回答が前年より大幅に増え、回答76社の平均請負額は3664万円。前年調査より680万円の大幅アップとなった。
(1月30日号)

TOPICS 7

札幌市近郊で地価上昇鈍化

道は9月18日、2024年度地価調査(住宅地725地点、7月1日時点)の結果を公表した。
住宅地の全道平均価格は1㎡あたり2万4300円。平均変動率は0・2%増で4年連続の上昇となったが、伸び率は大幅に鈍化した。とくに札幌市とその近隣の江別市、恵庭市、北広島市の上昇率が縮小し、新築住宅着工戸数の減少が宅地需要にブレーキをかけたとみられる。
上昇率の1位と2位は千歳市内の調査地点。3位は富良野市、4位から9位まではニセコ町とその周辺町村が占めた。
(9月30日号)

TOPICS 8

道が既存改修支援制度創設

道はゼロカーボン北海道の実現に向け、省エネ性能の低い既存住宅の性能向上を促すため、北海道住宅リフォームサポート制度を創設。新制度の一環として、住宅リフォームアドバイザー派遣事業を試行的に開始する。
新制度では①リフォームを検討している層に具体的な情報を提供②情報を求めている層には家の状態を自己評価できるツールを用意し、必要な改修内容を判断できるようにする③潜在的需要層には意識啓発を行い需要喚起――など必要な支援を行う。
(9月15日号)

TOPICS 9

能登被災地域に大工を派遣

北海道ビルダーズ協会は4月27日より約1ヵ月間、能登半島地震で被害を受けた地域へ大工を派遣した。(一社)JBN・全国工務店協会の要請を受けたもので、木造応急仮設住宅の施工応援を行った。
木造応急仮設住宅は、木造軸組工法で建てる仮設住宅で、恒久的に使用できる。同協会はこれまで、道が独自に進めている木造応急仮設住宅の設計や建設に協力してきた。
丸三ホクシン建設(石狩市)と武部建設(岩見沢市)が要請に応じ、両社から派遣された計13人の大工が約1ヵ月間にわたって従事した。
(6月15日号)

TOPICS 10

壁量算定式に積雪荷重加算

道はこのほど、「北海道建築基準法施行条例」と「北海道建築基準法施行細則」の一部を改正するとして素案を公表した。また、札幌市や小樽市も、それぞれの市の建築基準法施行条例等の一部を改正するとして同じく素案を公表した。
改正法施行後は、建築物の必要壁量をその荷重の実態に応じて算定する。柱の小径も同様に、荷重の実態に応じて最小小径寸法や負担可能な床面積を算定するよう見直される。これに合わせ道と道内特定行政庁は、新規定で使用する算定式に「積雪荷重」を加えるよう条例を改正する。
(11月30日号)

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