北海道の家づくりデータベース
札幌エリア版(石狩・空知・後志)
2026年(令和8年)5月24日(日曜日)

新型コロナウイルスの影響で住宅展示場の営業やモデルハウスでの集客が自粛になり、それに変わるものとしてにわかに注目を集めたバーチャル展示場。スマートフォンやパソコンから24時間いつでも好きな時に見学できるとあって、アフターコロナの時代でも有効な集客方法として活用するビルダーや工務店が増えそうだ。そんなバーチャル展示場に、サンケイ建匠(札幌市、湯浅岳雄社長)はすでに10年以上前から積極的に取り組んできた。
同社は北海道住宅通信社が運営するバーチャル展示場「ままハウス」にオープン当初から出展し、手がけた新築注文住宅のほとんどを完成するたびに追加してきた。今では90棟以上を数え、自社のホームページにも同様に掲載している。実際の展示場と違って、取り壊すことなく何棟でも新たに増やせるのもバーチャルの利点だ。
バーチャル展示場はサイトを訪れた人に施工例を見てもらうのが主な目的だが、同社では顧客とのプラン作りにも活用している。
社員全員がiPadを保有し、顧客との打ち合わせ時にはiPadと連動したテレビモニターにバーチャル展示場の住宅を映し出す。平面の設計図だけではイメージがわかない顧客に、過去の似ている事例を見せることで分かりやすく説明できる。一人ひとりの顧客の要望に応えて、様々な造作や空間構成を行ってきたノウハウが存分に生かされている。
湯浅氏は、「当社にはモデルハウスが無いので、過去に建てた実績を示すしかない。一棟一棟お客様と一緒に作り上げるので、どの家もその時の要望や想い、シチュエーションなどを話すことができる」と言い、新規のお客様に実例を見せ、「新築した理由や経緯、背景などを伝えると共感が得られやすい」と指摘する。
同社では、非常事態宣言で外出自粛が続いた5月に、資料請求や面談の申込みが去年に比べて大幅に増加した。家にいる時間が長くなったユーザーがホームページをじっくり閲覧するようになり、同社の豊富な実績に興味を惹かれたからだろう。
同社のポリシーは、「本社から半径30㎞圏内、年間12棟まで」に限定していること。目の届く範囲で高品質を維持するのが目的で、その丁寧な家づくりがバーチャル展示場にも蓄積されている。
