北海道の家づくりデータベース
札幌エリア版(石狩・空知・後志)
2026年(令和8年)5月24日(日曜日)

山下ホームは、札幌市内を中心に断熱等級6と気密測定を標準とした高性能住宅を販売。建売住宅に定評のある同社は、さらに2024年頃からは注文住宅にも注力しており、いずれも順調に実績を積み重ねている。
同社は現在、提供するすべての住宅にスマート電化を採用している。「24年の夏頃に竣工した物件からスマート電化を標準仕様にした。きっかけは全館空調を標準仕様としたこと」と同社営業部部長の鈴木達也氏は語る。同社は現在、暖冷房に全館空調システム「YUCACO」を採用し、全棟に標準搭載している。
以前は都市ガスの供給がある場合はガスを使用し、ガス管から距離がある場合も延長して導入するケースもあり、スマート電化を標準にはしていなかった。また、「オール電化は電気料金が高いというユーザーイメージも懸念材料になっていた」と鈴木氏。しかし、「ガス料金も高騰する昨今、新たな取り組みとして全館空調によるスマート電化の導入を決めた」と述べた。
YUCACO採用1号の分譲住宅は都市ガス供給のある宅地だったため、「給湯器はエコジョーズを採用した。全館空調は暖冷房のためであって、それぞれ別に考えていた」という。その後、モデル住宅を展示した際に電気料金が高額になる事態が発生し「電気料金プランも含めた計画の重要性に気づいた」と鈴木氏は話す。
ほくでんの「エネとくスマートプラン」は、スマート電化住宅向けの料金プランで、夜間や日曜、祝日の料金が割安となっている。給湯器がガスの場合は通常の従量電灯B契約になるため、「暖房だけでも月額1万~1万2000円ほど高くなる。さらに電気とガスを併用すると、それぞれに基本料金がかかる。「全館空調やエアコン暖房を採用するなら、スマート電化の方がコストメリットが大きい」と鈴木氏は説明する。
加えて同社は、初期費用無料で太陽光発電システムを設置するPPA(電力販売契約)サービス「シェアでんき」に加盟し、太陽光パネルを標準搭載としている。「0円で導入できるPPAは、初期コストを抑えつつランニングコストを低減でき、スマート電化住宅との相性が非常に良い」と鈴木氏は強調する。
現在の「全館空調+スマート電化」仕様について鈴木氏は、「YUCACO導入に伴う住宅性能の向上や設備費用などにより、以前に比べ原価は高くなっている」と述べた。 しかし、コストアップ以上の付加価値を提供できているため、「YUCACO採用を開始してからの約1年間で、注文住宅は約10棟を受注し、分譲住宅も前年同期比で棟数を増やした」という。「最近は全館空調に関心を持つ人の問い合わせや来場が増えている。全館空調とスマート電化はセットであり、注文・分譲ともに今後もこの方針を進めていく」と力を込めた。