メディア掲載

新住協北海道大会in帯広 – 全棟Q1.0住宅レベル3以上に

新住協北海道大会in帯広 – 全棟Q1.0住宅レベル3以上に

(一社)新木造住宅技術研究協議会(新住協)は4月11、12の両日、2024年度北海道地区大会を帯広市内で開催。十勝管内の会員工務店のモデルハウスや現場の見学、研修会、懇親会などを行った。
11日はホーム創建(帯広市)、水野建設(十勝管内音更町)、高橋組(同)、岡本建設(十勝管内幕別町)の4社の建築現場を見学。その後は帯広市内のホテルで懇親会を行い、会員間の交流を深めた。12日は研修会が開かれ、会員各社から約80人が詰めかけた。

■ 道内支部の事例発表

午前の部は道内の各支部代表会員から自社の取組みについて事例発表が行われ、その後久保田淳哉代表理事が基調講演を行った。 札幌、胆振、函館、十勝、旭川の5支部からそれぞれ、藤城建設(札幌市)、須藤建設(伊達市)、辻久建設(檜山管内江差町)、石塚建設(帯広市)、雅建築企画(旭川市)が発表。年間冷暖房費計算プログラム「QPEX」の性能計算結果や太陽光発電の売電結果なども公開し物件を解説。会員の技術と知識の向上を図った。 なかでも、雅建築企画代表の野上雅史氏は実際の物件を例に、この物件をQ1・0住宅レベル3にするために必要な変更を試算して発表。その過程でQPEXを今までになく念入りに使用したと話し、鎌田紀彦理事は「実際にソフトにたくさん触ることは重要。会員各社もぜひまねしてほしい」と話した。

■ 徹底的コストダウン

午後の部は鎌田理事が「全棟Q1.0住宅レベル3、レベル4を実現するために」と題し講演した。 鎌田氏は、国の断熱等性能等級7について、必要かどうかにかかわらず創設された以上は望むユーザーは必ずいると述べ、今後工務店が生き残るためには、要望があった場合には確実に応えられるようにするべきだと提起。そのためには道内全棟でQ1.0住宅レベル3~4を実現する必要があると強調した。 断熱効率について、同じ断熱厚のとき、延床面積に対する外皮面積の比率が小さいほど断熱効率は高くなる。平屋よりも2階建の方が、下屋があるよりも総2階建の方が、総2階建でもL型や細長い平面形状よりも正方形の方が断熱効率は高くなると解説。 4間×4間の総2階建モデルプランを提示し、一般的な延床面積120㎡の2階建プランと比較した。QPEXで計算を行い、その結果から断熱効率の高い住宅プランは、同じ断熱等級を維持するための断熱の施工コストが少なく済むことを明らかにした。 また、発泡プラスチック断熱材とグラスウールの価格差について、22年の北東北の建材店での調査結果を示して解説。 一般的な延床面積120㎡の2階建プランにおける高性能グラスウール 16K105㎜付加断熱の建材価格に比べ、フェノールフォーム50㎜厚付加断熱は約4倍の価格になると指摘した。そのうえでグラスウールでの外壁200㎜級付加断熱の施工ノウハウを解説し、安易なコスト増を防ぐ合理的な設計が重要だとした。 デザインを重視し、性能は断熱の厚さで補えばいいという風潮があるが、グラスウールの使用や総2階建プランなど、低価格で高性能な住宅を届けるためには初心に返る必要があると呼びかけた。

メディア掲載 トップページへ