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アース21が定時総会を開催 – 離職対策テーマに講演と討議

アース21が定時総会を開催 – 離職対策テーマに講演と討議

地域に根差した工務店グループ、アース21(菊澤里志会長)は4月16、17の両日、2024年度定時総会を開催した。
16日の総会では23年度活動報告、決算報告、会計監査報告および24年度の活動計画案、収支予算案をいずれも賛成多数で承認した。
菊澤会長は24年度基本方針のなかで、工務店ならではの武器や価値とは何なのかをより一層考える必要があると述べ、グループ討議や意見交換を重視した例会の必要性を強調。「例えば、準会員と専門工事に関する勉強会を企画したり、SNS対策の勉強会を行ったり、学ぶことはたくさんある」と会場に呼び掛けた。
そのほか、活動計画案のなかで、橋本和幸雑誌委員長から同会刊行の情報雑誌「北海道の家づくりの現場から」について、24年度は紙媒体をやめデジタル版とすることが示された。橋本氏は「時代の流れに対応するための新しい試み」と説明した。

■大工を中心にする

丸三ホクシン建設(札幌市)の首藤一弘社長による基調講演も行われた。首藤氏は「生き残るためのホクシンの手法」と題して講演。少子化による戸建住宅の減少、価格高騰による若年層離れ、4号特例の見直しなど、時代の目まぐるしい変化に対応するには「自社のブランド化」が必要と提起。そのためには自社大工がカギになると話した。 「弊社を選んでくれた理由を施主に尋ねると、ほとんどが自社大工がいるからだった」と首藤氏。 給料体系を明示し透明化を図り、スキルアップのための技能実習などにも積極的に取り組むなど大工職人が離職しない会社づくりに加えて、新人大工職人の育成も行っている。 首藤氏は「辞めてしまわないためには、請負の予算の中に新人の給与などを入れないことが重要」と指摘。新人はできることが少なく、工期が迫るとベテランがきつく当たる原因になるとし、若手とベテランの利害関係を無くすために「育成のお金は会社で持つべきだ」と考えを述べた。 「ほしいのは5年後10年後の彼で、3年は目をつぶる」と時間をかけることの重要性を強調した。

■居心地の良い会社

17日は、リーディング社会保険労務士法人(札幌市)の湊秀樹氏が講演。その後グループ討議を行った。 湊氏は、時間外労働に上限ができた現状で最も重要なのは、各従業員の業務内容と量を把握して、それが適正かどうかを見極めることだと指摘。そのうえで残業削減の意味を社員と共有し、変形労働時間制の活用など効果的な方法を考えていく必要があると話した。 働き方改革の問題について、多くの相談はコミュニケーション不足に原因があると話し、担当者を設けて社員の話を聞く体制を作るなど、具体的な対策が必要だと述べた。 社員数を20人から数年で120人に増やしたあるクライアントは「決して給料が高いわけではなく、一対一で話を聞く機会を設けていた」と湊氏。「職場でどうコミュニケーションをとるか。今伸びている会社はそこの意識が高い」と話した。 その後は働き方改革に対する自社の取り組みや悩みなどについてグループ討議が行われ、業務の平準化や従業員との人間関係などについて情報交換が行われた。 参加者からは仕事がないときにどう大工職人のモチベーションを維持するか、作業の空き時間などの無駄を減らしていかに生産性を向上させるかなど共通の悩みが聞かれた。

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