北海道の家づくりデータベース
函館エリア版(渡島・檜山)
2026年(令和8年)4月7日(火曜日)

佐藤工務店(美唄市)は自社ツーバイフォーコンポーネント工場の設備を増強し、今年1月から本格稼働している。墨付けやカット、釘打ちまで工程が大幅に自動化され、生産性が約3割向上。人員を増やして工場のキャパシティをフル稼働できるようになれば年間50棟の供給が可能になり、自社向けだけでなくパネルの外販も拡大していく見通しを描いている。
新たに導入した設備はCAD/CAM制御の高速カット・墨付けラインと三次元屋根材カットソー、壁パネルコンビネーションラインの三つ。 これまでは手作業で墨付けし、パネルソーで1本ずつカットしていたが、高速カット・墨付けラインにデータを入力し、部材を載せるだけで自動的にカットと壁上下枠の墨付けまで完了する。 データを連動して2本重ねてカットすることもできるほか、木口の印字にも対応している。また、IoT対応でインターネットを通じて事務所から稼働状況を確認することもできる。 三次元屋根材カットソーはCAD/CAM制御によりデータを入力するだけで複雑な形状でも高精度でカットできる。 壁パネルコンビネーションラインはフレーミングや面材の釘打ち、開口部の組付けまで一連の作業を流れで行うため、これまで一つ一つ組み立てていた作業工程が集約され、大幅に省力化された。 工場でプレカットやパネル製造を行う技術者は2人。これまでは1棟分に約2週間かかっていたが、これを3割ほど短縮。最終的には5人体制で各ラインに2人ずつ配置した場合、4日まで短縮できるという。

壁パネルコンビネーションライン

高速カット・墨付けライン
同社は床面積の大きい40~50坪ほどの住宅を施工することが多く、さらに床や屋根も含めてすべて工場で加工して現場に送るため、受注棟数を増やすためには工場の生産性向上は避けて通れない課題だった。 これまで空知管内や札幌市などで年間20~25棟の注文住宅を安定して受注してきたが、工場の生産能力をフルに活用できれば平均的な35坪程度の住宅に換算して年間50棟分の生産が可能になり、千歳市や北広島市など住宅需要の活性化が見込めるエリアへの展開も視野に入る。自社向けだけでなく他社への外販を拡大する余地も生まれる。 佐藤勇治会長は「外販といっても安価な請け負い生産ではなく、地域の工務店などこだわって家づくりをしている顧客に精度の高いパネルを提供していきたい」と語る。 課題は人員の確保。慢性的な人手不足の建設業界で一気に新規採用を進めるのは簡単ではなく、徐々に体制を整えて目標に近付けていく考えだ。