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【ジョンソンホームズ】若手リーダーが牽引する成長戦略

データ活用で市場を掴んだSOUHOUSE

札幌市内の建売住宅市況は苦境が続いている。2024年1~11月の同市内分譲戸建(建売)住宅の着工戸数は759戸と、時期としては過去5年間で最も少ない。そんな中で好調を維持したのがジョンソンホームズ(札幌市)だ。同市内の年間の確認件数は3年連続で100戸を超え、24年の引き渡し件数は160戸を見込む。同社Rデザイン事業部・不動産事業部の宮崎貴博事業部長は好調の理由について、「建売住宅を『注文住宅寄り』にする戦略が功を奏した」と話した。

■「プレミアム」戦略

同社の建売住宅ブランド「SOU HOUSE(ソウハウス)」は、在来とツーバイフォーを組み合わせた、同社の「ハイブリットファーム工法」で、断熱は軸間に吹き付け発泡ウレタン75㎜、小屋裏に高性能グラスウール105㎜と野地板面にポリエチレンフォーム20㎜、基礎断熱は押出法ポリスチレンフォームを外側30㎜、内側100㎜。開口はトリプルガラス樹脂サッシ、断熱等級5を標準とし、換気には第一種熱交換換気システムを採用している。
この従来の仕様に加え同社は、「プレミアム仕様」と呼ぶ内装を高級化したプランを展開。外壁やキッチン周り、洗面化粧台、テレビ台、カーテンなどがグレードアップする。
同社の宮崎氏は、「内装をより注文住宅に寄せ、おしゃれにした物件が非常に好調だった」と話し、「ユーザーに選択肢を提供することも意識した」と言い添えた。
例えば、従来仕様のモデルハウスとプレミアム仕様のモデルハウスとを2棟並びで展示するなど見せ方を工夫。「この内容でこの差額ならプレミアムがいい、あるいは従来のままで十分というように、実物で比較して費用対効果を確認できるようにした」と宮崎氏。選ばれるには「ユーザー自身の納得が重要」と指摘した。
プレミアム仕様によって、注文住宅を検討していたが少し手が届かないという顧客層を「うまくキャッチできた」と宮崎氏は振り返る。注文・建売の両方を手掛ける同社の特徴が生きた形となっている。

■売り値の最大化を

同社は詳細なデータ分析によって建売住宅の販売価格を適確に設定し、収益性を高めている。きっかけは「2年前の大量在庫」と宮崎氏は明かす。「22年は完成済み在庫が30戸ほどまで積み上がった。創業以来、初めて2ヵ月ほど土地の仕入れを止めた」という。
対策のため、改めて売れ行きデータを徹底的に分析。土地の仕入れ条件を厳しく再設定した上で、条件ごとに売り値をルール化した。
「この条件の土地に2階建4LDKなら売り値はいくらと決めた。そこから3LDKのプランになったらマイナスいくら、3階建になったらさらにマイナスいくらとすべて明確に決まっている」という。
ゴールが決まっていれば、建物原価などを当てはめて、その仕入れは採算が合うかどうかが判断できる。宮崎氏は、売り値を最大化するには、仕入れから逆算することが必要と強調した。

■集客システムを構築

集客については、自社ホームページの会員登録制度を強化することで安定した顧客基盤を構築したと宮崎氏は話す。
かつては同社も、不動産・住宅の総合情報サイトなど外部サービスを活用した大量集客が主流だった。しかし、外部サービス経由の集客は減少傾向で、広告費の高騰も見られる。「4年ほど前から社内で意識改革を行い、会員登録を戦略的に活用する体制に転換した」という。
リスティング広告やSNSを活用し、ホームページにユーザーを誘導。会員登録者だけがアクセスできる物件情報などを提供している。
登録内容から効率的な追客ができるため、安定した面談の機会を確保し、高い成約率を達成している。

■柔軟な若手リーダー

宮崎氏は、部署内の管理職を中心にデータ重視の姿勢が根付いていると話す。販売や仕入れの分析を通じて戦略を練る体制が確立されており、「それを実行するメンバーが自然と育っている」という。
また、販売トップと仕入れトップは共に30歳前後の若い世代が担っており、組織の若返りも進んでいる。
若手リーダーたちがデータに基づいた戦略でチームを引っ張り、柔軟で効率的な運営を実現。仕入れや販売のルールを明確にすることで属人的な運営を排除することにも成功している。
宮崎氏は「この組織体制や意思決定の方法そのものが、ジョンソンホームズの強みとして他社との差別化に寄与している」と述べた。

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