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Anniversary 我が社の記念日 ケント・ハウス(札幌市)が設立30周年

本物の住宅ブランドを目指して

藤本社長(右)と草野副社長

ケント・ハウス(札幌市、藤本忠宏社長)は1993年の会社設立から30周年を迎え、5年に一度の「オーナーズパーティー」を今年は特別に「ケント・ハウス30周年オーナーズパーティー」として、3月12日にロイトン札幌(札幌市中央区北1条西11丁目)で開催した。コロナ禍で1年遅れの開催となったが、1棟目からのすべてのオーナーを招待。約1000人が参加し、フルコース料理や多彩な催しを楽しんだ。企画・運営も社員が手作りで行い、2時間のパーティーを通して感謝を伝えた。

オーナー感謝パーティーに1000人

同社は創業以来、営業部門を持たず、質の高い住宅づくりにコストを集中することで顧客満足度を高め、安定した評価を築いてきた。今期も4月スタートの時点ですでに目標の6割の受注高に達しており、不振を極める道内注文住宅市場にあって、確実にハイエンド層の支持を集めている。

展示場出展が転機に

北海道マイホームセンタ―札幌会場のモデルハウス

大手ハウスメーカーの営業として住宅業界に入った藤本社長は、広告宣伝や営業のコストが大きな比率を占める業界の在り方に疑問を抱き、「同じコストをかけるなら、もっといい家を作ることに力を注ぎたい」と考えた。それが創業の原点となり、現在も経営方針として貫かれている。

そのため創業当初は集客に苦労し、初年度は4棟の受注からスタート。しかし97年、当時、札幌市中央区にあったオール電化住宅総合展示場ディパタウンに初のモデルハウスを出展したことが転機となり、順調に受注戸数が増加。年間30棟ペースの安定したサイクルを作り上げた。

「まだ実績の少ない小規模な住宅会社が展示場に出展するのは異例のことだった。やはり実際の家を見てもらわなければお客様には伝わらない。モデルハウスを出展してからは集客が軌道に乗った」と藤本氏は振り返る。
2003年には北海道マイホームセンター札幌会場にモデルハウスを移転オープン。以来、常に同会場トップクラスの集客数を維持してきた。コロナ禍で一時、見学の受け入れを制限していたが、ようやく通常運営に戻り、再び順調に推移している。

すべてを自社設計で

住宅と外構を一体の空間として演出

同社はプランナー、デザイナー、構造・法規のチェック担当、実施設計、電気・設備の設計、キッチン・家具などの設計、そして全体をまとめ上げるプロデューサーまで、あらゆる分野のスペシャリストを社内で育成し、分業しながら1棟の住宅すべてを自社設計で作り上げる。

外構も住宅と一体の空間演出として自社で設計・提案し、エクステリアメーカーの全国コンテストで外構専門業者を上回る受賞歴を持つなど、高度な専門性を発揮している。

藤本氏は「北海道に世界レベルの本物の住宅ブランドを作りたい」と考える。そのためには「少なくとも30年以上の会社の歴史が必要」とし、これまで社内でも安易にブランドを名乗ることは固く戒めてきた。そして30年の節目を迎えた今も、「まだ目標の半分も達成できていない」と語る。

目指すのは、社員だけでなく現場の職人の一人ひとりにまで同社のものづくりへのこだわりが徹底された「ケントスタイル」の確立。そして、顧客も、働く人材も、高い技術を持つ協力業者も、同社の家づくりに共感して集まってくる状態だ。

「少しずつそういう人材が集まり、育ってきている。100年企業を目指して次の世代に思いを引き継いでいく」と藤本氏。同社の生え抜きで、藤本氏の考えや作り上げてきた社風、歴史を20年間にわたって見続けてきた草野広宣副社長は、「これまでのやり方を変えることも、急いで規模を拡大することも考えていない。少しずつ積み上げていって、みんなを幸せにする会社にしていきたい」と未来を見据えている。

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