北海道の家づくりデータベース
札幌エリア版(石狩・空知・後志)
2026年(令和8年)5月1日(金曜日)
イネスホーム(札幌市)
イネスホームは2018年からダンドリワークを使用している。 同社工事課長の水橋智宏氏は「あまりにも多機能すぎて社内で使える人が限られては本末転倒。工程管理と写真共有が目的だったので、あとはコストとのバランスで選んだ」と話した。 導入によって、個人でばらつきのあった工程表作成が標準化され、工程管理の精度が向上。写真での現場確認によって現場監督の移動時間が削減され、事務処理の遅れなどが減少した。
また、顧客のデータや必要な図面、資料などを一元管理し共有することで、全員が必要な情報をすぐに確認できる。「現場がスムーズに流れることで、工事全体の精度が上昇した」と水橋氏は話す。
導入後のシステムの定着には苦労もあった。水橋氏は「そもそも情報を伝えるということ自体に得意、不得意がある。情報を伝えることが苦手な人は、まず共有するための資料を作れないし、共有するべきタイミングが分からない」と振り返る。
この点を改善するための研修を優先して行い、とくに苦手とする現場監督には担当する現場の棟数を減らしてまで研修を進めた。「1~2年で現在の形にまとまった」という。
しかし、回りだすと効果は大きい。例えば、材料発注は早すぎても遅すぎても現場の進捗に悪影響を及ぼすが、工程表が共有されていることで、成功した段取りを社内で水平展開できる。「このタイミングがちょうどよかったから、他の現場でも真似しようというように、一つの現場の改善点が社内全体を改善していく」。
さらに、工程表の共有は職人ごとの特徴も可視化。大工職人で言えば、実際に木工事完了までにかかった日数が分かるため、時間がかかる職人の場合は、標準より少し余裕を見て工程表を作った方がよいなど、チームに応じて最適化された工程を計画できる。
水橋氏は、システムだけではなく働く人の意識が変わると指摘し、「共有が当たり前の環境だと何も隠す必要がないので社内の連携が取りやすくなった」と述べた。