北海道の家づくりデータベース
札幌エリア版(石狩・空知・後志)
2026年(令和8年)4月7日(火曜日)

ハウジング・コバヤシは昨年1月から、函館市高盛町の分譲地「パークサイドビレッジ巴」でモデルハウス「全館空調の家 YUCACOシステム」を公開している。エアコン1台で夏も冬も家中を快適な室温に保ち、スマート電化、太陽光発電と組み合わせて暮らしのランニングコストを削減。これからの住まいに求められる合理的なエネルギー効率を追求した。
延床面積34坪の木造軸組工法2階建。断熱等級6を超えるUA値0.25の高断熱仕様。外壁に高性能グラスウール16K105㎜充填、硬質ウレタンボード45㎜を付加。天井に吹込み用グラスウール400㎜、基礎断熱は内外に押出法ポリスチレンフォーム50㎜、土間下にも30㎜を施工した。窓はすべてアルゴンガス入りのトリプルガラス樹脂サッシを使用。夏も冬もほとんどエアコンの設定温度を変えずに1、2階のどの部屋も、居室以外のスペースもすべて23~24度を維持する。
全館空調のエネルギー効率を最大限に発揮する断熱性能に加え、創エネを効果的に活用して光熱費削減を図ったのがもう一つのポイント。容量8.9kWの太陽光発電を搭載し、一年中連続運転する全館空調の消費電力をすべて賄っても売電収入で収支がプラスになるという。
ただ、売電価格は年々下がってきており、今後は売電よりもいかに自家消費を増やして電気料金を節約するかが重要という考えから、給湯には昼間沸き上げタイプのエコキュートを採用し、日中に発電した電気を有効活用できるようにした。
同社の試算によると、このモデルハウスにかかる年間の電気料金は約20万円。それに対して売電収入が約15万円。道内では比較的温暖で積雪量も少ない函館市だけに、真冬の12月や1月でも電気料金は3万円前後で収まり、発電量もゼロにはならない。実質的に年間の電気料金は約5万円。月額換算でおよそ4150円程度になる。もちろんスマート電化住宅だから、これがエネルギー関連出費のすべてだ。
同社の村田徹也社長は「去年、今年と、電気に限らずエネルギー価格が高騰しており、断熱のしっかりしていない古い家では年間の灯油代が40万円もかかるような話を聞く。それがスマート電化と全館空調、太陽光発電を組み合わせれば10万円以内に抑えられる」と話し、これから住宅を取得するユーザーに対して省エネ性が強力なアピール材料になるとみている。
同社は今年1月からYUCACOシステムの全館空調を標準仕様とした。4年前から年間数棟ずつ採用してきたが、「実際に住んだお客様の満足度が非常に高かった。夏も冬も快適で、光熱費の負担も少なくなったと喜んでいただけている」(村田氏)ことが決め手となり、一部の規格商品を除いて全棟に採用していく。取材時点ですでに10棟をYUCACOの全館空調で計画。必然的に、最も効率のよいスマート電化との組み合わせが選ばれている。