北海道の家づくりデータベース
札幌エリア版(石狩・空知・後志)
2026年(令和8年)8月25日(火曜日)

Cryptn(クリプトン)は、十勝管内で環境に配慮しつつ経済的で、かつ快適な住空間の創造を目指して取り組んでいる。同社は立ち上げから現在までの10年間にわたって、薪ストーブ・ペレットストーブの提案を続けている。
同社代表取締役の竹市真巳氏は、「実際に採用されるのは年間で薪ストーブが3~4件、ペレットスト―ブは1件あるか、と言ったところ。決して多くはないが、採用された方は皆さん生活を楽しんでいる」と話す。
同社はまた、事務所にペレットストーブを設置しており、約30坪の平屋建事務所は「この1台で十分に暖かい。FFストーブ感覚で使える。ボタン一つで操作できるし、室内の空気も汚さない」と竹市氏。この10年間でペレットストーブ本体の性能は進化していると話し、とくにこの5~6年の進歩は目覚ましいと話す。
「10年前は、国産の機種はデザイン性があまりよくなく、FFではなくFRの機種も多かった。また、海外からの輸入品は比較的安くデザインも優れたものが出始めてはいたが、FFでも若干の匂いもれがあるケースもゼロではなかった。しかし現在はまったくない」と太鼓判を押す。
Webプログラムへの追加については、「省エネ基準適合義務化により、完了検査で確認申請と実際の設備に違いがないかしっかり見られる。確認申請と省エネ関係に不備や不整合がなく、完了も申請通りになっていないといけないので、Webプログラムで通して処理できるのは重要」と指摘した。
リフォームでもFFストーブをペレットストーブに置き換えるなどは、確認申請の必要な工事にはならないため「問題なくできる」と話す。しかし、それに加え、炎が見えるようにリビングを広くしようと壁や天井に手を加える場合は「大規模修繕・模様替えに当たるかは気にする必要が出てくる」とした。
「10年前にペレットストーブを設置した家では、今でもメインの暖房として活躍している」と話す竹市氏。施主自身がメンテナンスのために当時ストーブを設置した担当者と今も連絡を取っているという。「私も冬に伺う機会があって、見るとペレットストーブの前にお子さんたちの手袋が並んでいた」と振り返り、北海道らしい光景だと感想を述べた。 同社のペレットストーブは、現在は池田建設工業(芽室町)から仕入れており、ストーブ設置は材工込みで依頼。図面をもとに設置位置や排気などを打ち合わせ、設置していると話す。
ペレットや薪ストーブを設置する際は、「ストーブを家族の集まる象徴として配置する計画が多い」と言う。ストーブを設置するリビングは土間続きにするなど、灰やホコリが生活動線に入り込まないよう配慮。また、高断熱・高気密となる同社の住宅ではリビング空間を広く取る、他の居室とバランスよく空間設計するなどの工夫によって「オーバーヒートの問題はそれほど感じない」とした。
「十勝では、炎が見える暮らしを求める層は薪ストーブを選ぶ傾向が強い」と竹市氏。それは、手間のかかる行為を楽しむ文化・地域性に加え、薪の入手ルートが確立されていることも大きな要因。 「薪もペレットストーブも提案は続けていく。しかし、帯広市内ではペレットの入手先がほぼホームセンターしかない。ペレット生産工場が浦幌町にあるものの、普及のためには、配送や購入できる場所の増加など燃料の入手ルートの確立が課題でもある」とした。